絹の生産は、今から5000千年前に中国で
始まり、世界の各地に広まりました。日本には2000年くらい前に伝わり、江戸時代の中頃(1700年代中頃)、生糸の生産量が急に増えました。特に群馬県では、養蚕・製糸業が盛んになり、
技術も発展しました。群馬県の桐生や伊勢崎では、絹織物業も盛んになりました。江戸時代、日本は外国との貿易を制限していましたが、1859年外国との貿易が始まると生糸は日本の最大の輸出品になりました。そこに
着目した明治政府は、明治5年(1872)にフランスの最新式の製糸器械を備えた富岡製糸場を富岡市につくり、品質の良い生糸の作り方の見本を示すことにしました。その後、日本の養蚕・製糸技術は世界で最も進んだものとなり、その技術を世界中に広めたのです。