Q : 富岡製糸場ってどんなところ?
A : 日本で最初の本格的器械製糸工場
富岡製糸場は、1872(明治5年)年に本格的な器械製糸工場として富岡市につくられました。フランスの蒸気機関や繰糸器などが使われるなど、ヨーロッパの技術を取り入れました。 富岡製糸場の大きな工場では300人以上の工女が一度に働くことができました。日本各地から集まった工女は、器械製糸技術を学び、多くはふるさとに帰って、その技術を伝えました。
最新の繰糸機が発明されると、 富岡製糸場がすぐに取り入れ、他の製糸場のお手本になりました。日本の技術とヨーロッパの技術を組み合わせて建てられた、 繰糸所・西置繭所・東置繭所は国宝になっています。
富岡製糸場の繰糸所・東置繭所・西置繭所は2014年12月10日に国宝に指定されました。県内初の国宝指定です。日本の 器械製糸工場の模範となり、世界の絹文化の発展に大きく貢献した富岡製糸場の中心施設です。
キーストーン
東置繭所のアーチの真ん中にある石です。富岡製糸場がつくられた「明治五年」という文字が刻まれています。
レンガの積み方と印
レンガの長い面と短い面を1つおきに並べる積み方をフランス積みといいます。フランス人に教えてもらいレンガを焼いた日本の職人さんたちがつけた印も残っています。
トラス構造
繰糸所に入ったら上の方を見てみよう。太い柱で三角形をつくって屋根を支えています。このトラス構造というつくりによって、真ん中に柱を建てることなく、広い空間をつくることができました。
まめちしき
富岡製糸場は「官営模範工場」と呼ばれていました。
明治政府がつくった民間のお手本となる工場のことです。