織物参考館“紫”
桐生織物でオリジナルのハンカチを作る藍染体験!小学生以上に大人が大興奮。
構成文化財
桐生市と言えば織物の町。市内を散策していると着物姿の人や“桐生織”といわれる絹織物を扱うお店も多いことに驚き。
そんな中で、きぬ旅のスタートはやはり絹製品を体験する事から始めたいと思い、今回は世界でただ一つのオリジナルハンカチを作りに織物参考館“紫”にて藍染体験へGO。織物参考館“紫”は、日本遺産「かかあ天下―ぐんまの絹物語―」の構成文化財となっています。
指導員の方と話していたら、ハンカチの他にもストールやTシャツも作れるみたい。でも、子供が学校や塾でも手軽に使えるしオシャレアイテムにできるって事で、やっぱりハンカチを作りました。
シルク製純白の生地を指導員さんに教えてもらいながら、生地を折る工程スタート。生地の折り方によって柄の表情が全然違い、同じものは出来ない唯一無二の仕上がりになるとの事。
生地をたたむ工程まで完了。ここまでは子供でも簡単にできました。いよいよお待ちかねの藍液に浸す工程です。
藍液って蓼藍(たであい)という植物の他にも沢山の材料を混ぜて発酵させている、という話を指導員の方に聞いて驚きつつ、いざ藍染スタート!
「バシャ~ン!」と浸けると藍液が飛びはねて服に付いちゃうと大変だな、と心配していると、コツは「ゆっくり、生地の中の空気を抜きながら液に沈めるように浸した方が良い」って指導員の方が教えてくれたので、ゆ~っくり、ゆ~っくり浸します。
仕上がりを想像しながら二人向かい合って楽しい時間。こんなひと時が本当に楽しい!
出来ました!オリジナルハンカチ完~成!
見事なジャパンブルー。世界に一つだけの最高のハンカチが完成しました。姪っ子のハンカチも本当に可愛く仕上がって大喜び。オシャレなワンポイントアイテムになると大盛り上がり。僕のハンカチも狙い通りの規則性を持たせたスタイリッシュな模様に仕上がり大満足。
藍液は空気に触れることで、藍色に変色する特性があるそうです!生地を折ったり縛ったりした部分は空気に触れないため藍色が付きません。そして、その色の付いていない部分のことを“柄”と呼ぶそうです。色を付けるために藍液に浸けるのに色の出ない部分を柄と呼ぶ、、、奥が深い。
また、藍液に生地を浸ける回数が多いほど藍色が濃くなるので、淡い青が好きな人、深い藍色が好きな人、好みによって「藍液に浸す、取り出して空気にさらす、藍液に浸す」という工程の回数を変え、色を調整するそうです。
小学校では教えてくれない事も、実体験として伝統文化に触れることが出来て本当に喜んでくれました。
そんな姪っ子の笑顔と藍染ハンカチの仕上がりをみて、子供以上に大人の僕が大興奮。次はジャパンブルーのオシャレなTシャツを作ろうかな。
売店にもオシャレアイテムがたくさん。着物型コースターとかポーチやペンケースなど、ワンコイン500円以下で買える商品も多くて、お土産に丁度良いラインナップ。
着物型コースターを食卓に並べて置くだけでもインスタ映えすると思い即購入。
売店に売っていた“シロフジのアイスまんじゅう”。桐生市民なら誰でも知っている名物グルメと聞いていたので即買い!
見た目からして「おまんじゅう?」「だいふく?」と思ってしまうほど。このサイズ感もレトロなアイスっぽくてGOOD!カッチカチのミルクアイスの中には凍った餡子が詰まっていました。
小学生の姪っ子も「美味しい!」と大絶賛!売店の方に聞いたら、県外から食べにくる人も多いとのこと。いま読んでいる人も桐生市に来た際はぜひ食べて欲しい「アイスまんじゅう」。
- 群馬県桐生市東4-2-24
桐生市桐生新町
伝統的建造物群保存地区
タイムスリップ!?明治・大正時代からの建物が残るレトロ街を散策
桐生本町は昔に作られた歴史ある建物が多く現存しているとの事で、市内をプラプラ散策。
散策している中で今なお営業しているお店もあったので、小腹が減った僕と姪っ子は矢野園で抹茶どら焼きをパクリ。小学生の女子に嬉しい小ぶりで品の良いお味。喫茶有鄰に入るか悩みましたが、他のエリアを回りたいので抹茶どら焼き片手に次なる場所へ。
まち巡りをしていると可愛いデザインのバスを発見!姪っ子も「なにこれ!可愛い~」と驚きの表情。町の人に聞いてみたところ、これは低速電動コミュニティバス「MAYU(まゆ)」というらしいです。
桐生市桐生新町伝統的建造物群保存地区(重伝建エリアとも言うらしいです)を含め、先程体験した織物参考館“紫”や有鄰館、桐生駅、桐生が岡動物園などへの移動にも便利なようです。
あとで桐生が岡動物園にも行くので、その時に乗ってみます。
ん?!重伝建?・・・・・・
重伝建(じゅうでんけん)エリアって何?と思う人も多いですよね?実は桐生の旅では定番コースとも言われているのですが、織物文化のまち桐生を象徴するスポットで、日本遺産の構成文化財にもなっています。
この後に行きますが桐生天満宮を起点にした門前町のように設計された町並みは歴史文化を感じる雰囲気バツグン!市内には着物体験があるので、県外から来る観光客の中には着物に着替えてレトロな町並みを散策する人もいると町の人がお話してました♪
桐生の織物は「西の西陣」「東の桐生」って呼ばれているの知ってます??
桐生織は古くは徳川家康が関ヶ原の戦いの出陣の際に掲げる軍旗制作の要請をして桐生の職人達が織り出して献上したらしいです。その関ヶ原の戦いで徳川家康が勝利したこともあって「東の桐生」が一躍有名になったとか?昨今は歴史好きの女子男子が多くなってますので、是非一度おいでませw
小学生の姪っ子には少し難しい話だったので、そろそろランチを食べに向かいますww
Hawaiian Cafe & Bar Laule'a
レインボーブレッドとハワイ流唐揚げ!?もち粉チキンプレートに舌鼓
桐生市内で食べられるのは珍しいレインボーブレッド
重伝建エリアから少し離れてHawaiian Cafe & Bar Laule'a (ラウレア)さんにてランチ。
テーブルについてメニューを見ていると、テレビや雑誌でもよく取り上げられている「レインボーブレッド」が!レインボーカラーを生地から仕上げてパンにしているそうです。どうやって作っているのか気になりますが、それ以上に姪っ子のテンション爆上がり!
お花が添えられて盛り付けもオシャレでインスタ映え間違いなし。
ハワイ流の唐揚げ もち粉チキンプレート
こちらもハワイのローカルフードであるもち粉チキン(モチコチキン)。下味が付いた鶏肉にもち粉をまぶして作られているので、衣がパリッとした仕上がり。パリパリ食感の中に少しのモチモチ感、この独特の食感がとても美味しかったです。
桐生に来たら是非食べて頂きたい逸品。
他にもハワイ料理の定番「ロコモコ」「タコライス」やローストビーフバーガー、カットステーキ丼などメニューも豊富だったので、是非またお食事したいと思います。
2人仲良くシェアして食べて大盛り上がり。メロンソーダと山ぶどうソーダのストローにはパイナップルを思わせる飾りが付いていて、お洒落へのこだわりを感じさせるお店でした。
- 群馬県桐生市本町5-52
桐生天満宮
桐生の新名物「すっきりこみ」!?
お腹が満たされた僕と姪っ子は、市内散策を再開。次なる目的地は桐生天満宮。先程触れた徳川家康が関ヶ原の戦いにおいて織物を桐生の職人に依頼した話と繋がりますが、この桐生天満宮は江戸時代には徳川家の祈願所でもあったそうです。
この旅の日はちょうど「桐生天満宮古民具骨董市」を境内で開催していました。お店の人々と話していると、この骨董市は基本的には毎月第一土曜日に開催しているとの事です。
この骨董市は東京東郷神社、川越骨董市と並ぶ関東三大骨董市と言われているそうで、実際に出店の品を見てみるとレトロな家具やブリキのおもちゃ、食器など多彩なラインナップ。
姪っ子も興味津々な顔で品々を物色、この中に掘り出し物やお洒落アイテムがかなり眠っていると思い心躍らせていたそうです。
さらにこの日は桐生天満宮から歩いてすぐの四辻の斎嘉で「桐生買場紗綾市」も開催されていました。そこで販売していたフードに「すっきりこみ」なるものを発見。群馬県民の僕は当然知っている群馬名物である幅広麺をつかったうどん「おっきりこみ」。ではなく、これ「すっきりこみ」というらしいです。
「おっきりこみ」は幅広麺と野菜を醤油ベースまたは味噌ベースで煮込んで食べる群馬県に馴染みの郷土料理ですが、「すっきりこみ」は幅広麺をすき焼きベースで煮込んでいるそうです。中には群馬県産の牛肉、野菜、きのこ、白滝などが入っていました。これメチャクチャ美味しいですよ!
ただこちらのメニュー、桐生市の6つの飲食店の協力で開発されたもので現時点では期間限定での販売予定とのこと。こんなに美味しいのに...。群馬の新名物になって今後も食べられたらいいのになぁ。
販売している方にお話しを伺ったところ、「桐生に絹技術を伝えたといわれる白瀧姫の伝説にあやかって、すっきりこみには群馬県産の白滝が入っているのよ」とのこと。すっきりこみと絹文化、いま僕が旅しているきぬ旅が繋がっていますね。ぐんまきぬ旅最高!
- 群馬県桐生市天神町1-2-1
桐生が岡動物園
噂には聞いていた動物園。このクオリティで無料って信じられない!
きぬ旅もいよいよ最後のスポット、桐生が岡動物園。先ほど紹介したコミュニティバス「MAYU(まゆ)」に乗車してやってきました。
僕も桐生と言えば桐生が岡動物園と噂には聞いていましたが、実は初めての来園。それでは中に入って動物さんたちを見学したいと思います。
「無料だから、そこまで期待できないかな?!」と思っていた僕の想いは速攻で裏切られました!入園してすぐペンギンさん登場。そのペンギンを脇目に次いでは、フラミンゴが1羽2羽とかのレベルではなく、大挙して歓迎してくれました。
まさかの主役級の動物たちが勢揃い!ライオンやマントヒヒなど無料でここまで用意していますか?!ってくらいの満腹感。うそでしょ?!と思わせる動物の数々。姪っ子も大はしゃぎ!
夕方なのでたぬきが仲間達と身体を寄せ合い暖を取っているのかな。
立派なサル山。
この桐生が岡動物園では、約100種類の動物が生活しており更に水族館もあるとのこと。開園してから65年以上と歴史ある動物園なんだそうです。
群馬県内では唯一の公立動物園とはいえ、このクオリティで無料入園できるなんて本当にすばらしいスポットだと思いますよね。園の入口には無料のベビーカー貸出所があって、小さなお子さまがいる方々に対するおもてなしを感じます。
春先の園内では桜も咲き観光スポットとして人々で賑わうそうです。桜と一緒に映る動物たち、写真映えしそうですね。
姪っ子も大興奮でしたが、大人の僕だって楽しんじゃいました。
- 群馬県桐生市宮本町3-8-13
動物園の横には、なんと遊園地まで!子供には嬉しすぎる。桐生市激アツ!こちらは「桐生が岡遊園地」。今回のきぬ旅では時間的に行けませんが、また今度姪っ子と行きたいと思います。
今回の桐生市のきぬ旅は1日かけて回りましたが、まだまだ知らないスポットと歴史があるのだろうと思いますので、日を改めて探訪しようと思います。織物会館やひもかわなど、まだまだ行きたい場所、体験したいことがあります。
富岡製糸場が世界遺産なのは知っていたけど、日本遺産は今まで知りませんでした。
旅の中、織物参考館“紫”で伺いましたが、絹文化は「養蚕・製糸・織物」を中心に土地土地での産業とそこに携わる人々の生活から興りえた文化で、それを支えた働きものの女性(かかあ)たちの活躍を知るストーリーが平成27年に群馬の日本遺産「かかあ天下―ぐんまの絹物語―」として認定されたそうです。
日本遺産「かかあ天下―ぐんまの絹物語―」は、桐生市・中之条町・片品村・甘楽町で構成されていて、それぞれの地域に日本遺産としての背景があると伺いましたので、桐生を網羅した後、他のエリアにも足を運ぼうと思います。
きぬ旅ナビゲーター
tatsuya_1101
高崎を拠点に活動する群馬観光伝道師として、群馬県内の魅力あるスポットを紹介するべくInstagramやYouTubeで活動中。トレードマークは「ぐんまちゃんTシャツ」。今回は、いつも親子のように仲良くしている小学生の姪っ子と子供目線で楽しむ桐生のきぬ旅を紹介させて頂きました。